子供を1歳で預けて働くとき、私は
- こんなに早くから預けて寂しくさせるんじゃないか?
- 3歳までは手元で育てた方が良いのか?
みたいなことを心配していました。やっぱり保活などをしているとどうしてもそう言った顔の見えない声をネットで目にしてしまいます。 子供が3歳になった今、だんだんと保育園に預けるメリットとデメリットが分かってきたのでちょっと整理してみようと思います。
メリットとデメリットに分類
保育園に預けながら働くとき、日々気になるポイントを洗い出すと11個ありました。このポイントを我が家の価値観で分類すると、次のような感じになりました。 (1)〜(11)までそれぞれ価値観や感覚には個人差があるので、違う分類になる家もあると思いますが、とりあえず我が家基準で。
親 | 息子 | |
メリット | (1) 仕事復帰できる (2) 母ではない時間を持てる | (6) 同年代の子と遊べる (7) 栄養バランスのとれた食事 (8) 教育的な時間を過ごせる |
デメリット | (3) お金が掛かる (4) 手続きが必要 (5) 送迎の手間が掛かる | (9) 両親と過ごす時間が少ない (10) 家で過ごす時間が少ない (11) 気の向くままに過ごすことはできない |
11個のポイントの中身
(1) 仕事復帰できる
- 稼ぎを確保できる
- スキルを腐らせない
- 仕事する感覚を忘れない
1つ目と2つ目はすごく簡単でわかりやすいと思うのですが、職歴をつなぎ稼ぎを確保できることは育休復帰の第一目的でもありますよね。また、再就職を検討する際もOAスキルなどは変化が激しいので使っていないと浦島太郎状態になります。最近でいうと、休んでいる間にWindowsが10になって戸惑った方も多いのでは無いでしょうか。
3つ目はすごく感覚的なことで説明し難いのですが、お盆休みや正月明けの頭を考えると分かりやすいです。育休明けも同様で、仕事と育児ではやることが違うので活動するときの視点が全く異なります。なので、頭の中がお仕事モードになるまでに時間がかかるし、ストレスもかかります。
(2) 母ではない時間を持てる
子供が生まれるといつしか「〇〇くんママ」となります。そして、専業主婦のように動いていると「〇〇さんの奥様」となります。誰かの代わりとしての活動が多くなり自分自身に関わる活動が相対的に減ってしまいます。極論的には私の名前はだんだん呼ばれなくなります。そんな中で仕事をすることは自身のスキルを使って活動して報酬を得ることができます。私は自分が働いて稼ぐことに達成感を感じるタイプなので、これは一つの自己実現の形なのかなと思います。
そして、母ではない時間を持つことで子供と向き合う時間も大切にできます。これについては本当に賛否両論の意見がネットに溢れていますが、私は個人による価値観の差や時代による育児環境の差があると思うので一概に批判する意見には否定的なタイプです。私と実母が育児をした時代背景や環境が違いすぎるし、夫の転勤もあることから祖父母世代と同居するのも難しい。一方では、公園の遊具はどんどんと年配向けの健康器具に置き換わり、一人の子を育てる教育費用はうなぎのぼり。毎日テーマパークに連れて行くわけにもいかず、毎日子供と二人きりで過ごせば育児ストレスばかりが募っていきます。庶民の私が子供の遊び場とわずかでも稼ぎを確保するためには、保育園に子供を預けて母も働く他ありません。
(3) お金が掛かる
保育園は結構お金がかかります。保育料以外のところで父母会費(PTA会費のようなもの)や教材費、施設費などが別途かかります。(園によってはブランドの制服・体操着で毎年1〜2万円ほどかかるところも。) 昨年はイベントが一切開催されないにも関わらず、一昨年と同様に徴収されました。今のところ、コロナ対策費用に当てられていると受け止めています。ただ、今後も続くようであれば意見を挙げても良いかなと思っています。 また、転園すると新たに用品を揃える必要もあり、さらに追加でお金がかかります。
(4) 手続きが面倒
復帰した当初は派遣の時は短期更新だったため、更新の都度就労証明の提出が必要で年間4回ほど郵送しました。(年間4回の往復郵送費用は合計数千円ほどだったと思います。) また、希望保育期間や課外活動など園から配布されるプリントがたくさんあって、仕事の日程と調整して期日までに返さなければならないこともああります。
(5) 送迎の手間が掛かる
我が家は自家用車で保育園まで送迎しておりますが、渋滞していると10分で着く距離に30分以上かかり、時間的な負荷だけでなく焦りからくる精神的なストレスも大きくなります。 そして、月曜日と金曜日は昼寝用布団もあるので荷物も増えます。雨が降ると布団が濡れないように、ビニールをかけるなどの工夫も必要になります。
(6) 同年代の子と遊べる
放っておくと地方でも近所の子供同士が遊ぶことは滅多にありません。公園に行くと居合わせた子供同士で遊ぶことはありますが、定期的に同年代の子と遊ぶというのは母の裁量によって大きく変わります。特に子供は自分よりちょっと年上の子供を見て、遊び方を真似たり立ち回りを工夫したりしているようです。園であれば、毎日同年代の子やちょっと年上の子を見て色々な遊び方を覚えることができます。(逆に、雰囲気の悪い園では悪い言葉遣いなども覚えてきてしまいますが。)
(7) 栄養バランスのとれた食事
毎日、栄養バランスの良い給食(昼ごはんとおやつ)を出してくれることがすごく安心できます。また、園では周りの子も食べているので雰囲気に流されて苦手なものも食べられることが多いようです。うちの子は緑色の野菜や豆類が苦手ですが、園では葉物野菜が食べられるようになりました。
(8) 教育的な時間を過ごせる
息子の入園前に私が見学した多くの園で、リトミック・英語・体操など教育的な時間が設定されていました。これらを毎日毎週欠かさず家で行うのは大変なことですし、同級生と習うことで遊びと同様に周りを見て真似たり工夫したりできると思います。
また、誕生日やクリスマスなど分かりやすいイベントは家でも実施すると思いますが、七草や七夕、節分などはどうでしょうか。確かに私が子供の頃は親が習慣的にイベントをしてくれていましたが、私はそこまで丁寧に季節のイベントを追うことができません。園であれば、これら季節のイベントを毎年欠かさずやってくれます。
(9) 両親と過ごす時間が少ない
園で過ごす時間や仕事時間が長くなれば、必然的に一緒に過ごす時間が減ります。個人的には愛着形成に影響することを心配していますが、私の中でも答えが見つからない点の一つです。我が家では無理に添い寝をやめさせない、絵本を読む時間だけは確保する、などしています。
(10) 家で過ごす時間が少ない
これは(9)と似ていますがちょっと違います。自覚はなくても子供にとっても「我が家」というのがちゃんと特別な場所のようです。なので、息子にとって自分のおもちゃを構ったり、テレビの前でぼけーっとしたり、絵本を読んだり、・・・一人で過ごしたりリラックスする時間も大切かな、と思います。これがだんだんと自分の時間を充実させる行動につながっていくんじゃないか、と。ですが、園で過ごす時間が長くなれば、こちらも必然的に家で過ごす時間が減ってしまいます。
(11) 気の向くままに過ごすことはできない
何かあるわけではないけれど、今日は仕事行きたくないな、家に居たいなという日ありますよね。子供にも気分があります。今日は園に行きたくないな、という日があっても当たり前です。しかし、子供が休みたいからといって、そう簡単に仕事を休めるわけでもありません。 そうなると、泣きわめいたり暴れたりして機嫌の悪い子供を抱きかかえて無理やり登園させることになります。
私が復帰した時の状況
私は派遣だったのでフルタイムで復帰になるか復帰先が見つからず専業主婦になることを覚悟していました。育休や保育園のシステム的にも元の職場に戻ることが前提ですからね。が、派遣元・派遣先と交渉の結果、短時間パートとして復帰することになりました。本来、短時間パートでは保育園の利用調整で点数が稼げないため、保育園を利用することができなかったと思います。(私の住む市役所に相談したところこのルートはルールの抜け穴的な形ですが一応OKのようです。)
結果として、1〜2歳クラスの間は仕事が半日であったため、「3時半頃お迎えに行って夕方公園で遊んで帰宅する」というような過ごし方が出来ました。時給制の派遣だったので、もちろん稼ぎは少なかったですが子供と過ごす時間を確保しながらも仕事に復帰するという形が実現出来ました。今にして思えば、私は正社員ではなかったので長い間、休んでしまったら仕事に復帰するタイミングを完全に見失ったように思います。
まとめ
ここまで書いてきて私は保育園って本当にありがたいなって思います。毎日、「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と言ってくれるのが地味に癒されます。不満はゼロでは無いけれど、我が家の暮らしは保育園なしには成り立たないと思います。 育休復帰で迷っているママがいたら参考になればと思います。