読み聞かせの効果はなし?〜コツがある、らしい。

 がっつり語ってみます、笑。

何のために読み聞かせる?

 絵本の読み聞かせを頑張るご両親というのはおそらく何らかの教育効果を期待していると思います。ですが、やってみたけれど効果がなかったというネット記事もたくさん見つけました。教育効果と一口に言っても目指すものが色々あると思います。

  1. 親子のコミュニケーションのため
  2. 想像力を豊かにするため
  3. 国語力を鍛えるため
  4. 読書家にさせたい

 我が家も子供の教育に絵本の読み聞かせを取り入れています。もちろん学業成績に対する下心も満載です、笑。私は息子が3歳までにおよそ7,200冊読み聞かせました。そこそこ読んだ方だと自負しています。そこで効果が出るコツを私なりに考えてみました。

一般家庭で3歳までに読み聞かせ1万冊は本当に可能なのか?
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読み聞かせのコツ

 読み聞かせの効果を最大限引き出すにはいくつもコツがあると思います。私がやってて気づいた大きなポイントは次の大きく5つ。それは、量、質、読み方、前後のコミュニケーション、タイミングです。きっと他にもあるんでしょうけど、今のところこの5つが一番大事かなと思います。

1.1万回?150冊? 「たくさん」の意味とは?

 たくさんって曖昧な言葉ですよね。冊数が多いのか、回数を何度もこなすのか、幅広いジャンルなのか、・・・。 以前、「声に出して読みたい日本語」の著者・齋藤孝先生の「読書術」の本で、まずはちゃんとした本を10冊読むことだと書かれていたことを思い出します。中身を云々する前にある程度の量を読んで、読書というものに慣れなければいけない、みたいな。大人の読書と同じように子供の読み聞かせもまずは量を読むべきということですね。特に、自力で読書できるまではたくさん読んであげることが大事かなと考えています。

 では、何冊を1日何回読めば良いのか?については意見が分かれるところかと思います。我が家はくもんや七田式の1万冊を信じて、3歳までに1万冊を目指しました。(結果は7,200冊くらい。)回数については、同じものを何回読んでも一冊とカウントするらしいので、厳密には1万回と言うことだと思います。

 でも、毎日10冊3年間なのか、初めは1日20〜30冊だったのが年数を重ねるごとにピラミッド式に数が減っていきトータル1万冊なのかわからないですよね。私も色々なサイトを読み漁りましたが、本当に1万冊読んだのか、1000冊を10回ずつ読んだのか、200冊を30回と4000冊なのか、内訳が明確なサイトは見つかりませんでした

 結局、我が家ではピラミッド式になり、2歳ごろから冊数の目標は緩めて小学校までに名作150冊を読み切ることにしています。子供が読みたい本はコロコロ変わるし、私が読みたい本・読んでほしい本はありすぎるし、子供が何度も読みたがれば何度も読めば良い。ということで、成り行きに任せています。

2.絵本の質とは何なのか?

 絵本といっても侮れないもので、本当に色々な種類の絵本があります。どんなことを知ってほしいのか、どんな世界に親しんでほしいのか。絵本選びはそういった親の価値観が表れると思います。

  • 絵が手書きかイラストか(ストーリーに対するイメージを左右する)
  • 絵本の言葉遣いが現代社会に合っているか
  • 起承転結のある本(落語絵本などはわかりやすい)
  • 翻訳版であるか否か(翻訳版は訳によってだいぶ印象が違う)
  • どんなジャンルか(自然科学、ファンタジー、季節の行事、宗教など)

 正直、アニメを絵本に仕立てたものや子供向け雑誌はただの娯楽絵本だと思います。一方で、子供向けの自然雑誌などは図鑑的な要素があるかなと思います。

自分で選ぶ

 絵本を入手する際、私が重視していることは子供が選ぶことです。本屋で絵本を買うときや図書館でも良いのですが、

「自分で選んだ一冊」

これが大事かなと。
「好きなの○冊選んでおいで」から始まり、「○より多いから減らそうね」とか声をかけます。家にはない絵本、家にはないジャンル、読んでほしい本、など親がある程度範囲を決めるのもありだと思います。それでも、自分で選んだ一冊は本人なりのカンがあって読み始めるモチベーションが違うように見えます。(図書館で私が選んで借りてきても、興味を持たなければ頑として読まないこともあります。)

3.アドリブや声色を加えて劇的に読まない

 読み方も大事だそうです。絵本の読み聞かせで演技をすると子供の想像の幅が狭まると言われているらしいです。私も子供が喜ぶのでつい声色を変えたり演技を加えてしまうので気をつけたいです。アニメキャラクターものは基本的にその延長で、頭の中でキャラクターが動いてしまい想像の幅を狭めるようです。(ということで、我が家は絵本についてはキャラものは無しにしています。)
 息子は2歳ごろの一時期、私が読む絵本の中身を口真似して暗唱するようになりました。(夫曰く、私と同じ読み方だと言うので私の真似なんだと思います。)おそらく毎回異なるアドリブを加えると、絵本の中身が変わって混乱するのではないでしょうか。

 今、分からないのがスピード。スピードも意見が別れているようで、早い方が良い派とゆっくりが良い派があるようです。息子はゆっくり読んで欲しがりますが、普通の喋るスピードで読むのが良いのかなと思いますが、私自身の喋るスピードが速いのか遅いのかすら不明です。

4.前後のコミュニケーション

 我が家は絵本にまつわるコミュニケーションがたくさんあります。絵本と実生活をつなげるようにするとコミュニケーションも増えるし、リアルで触れたものは想像しやすいためか題材として親しみやすくなるようです。百聞は一見に如かず、ですね。

 子供にホットケーキを作ってあげるお母さん、たくさんいますよね。それを、絵本とつなげます。
例えば、「こぐまちゃんのほっとけーき」や「ほわわんほっとけーき」が好きで何度も読んだので、
「じゃあ、こぐまちゃんのほっとけーきを見ながらホットケーキを実際に作ってみよう」とやります。
「道具は何かな?」とか
「何入れるんだっけ? 絵本見てきてごらん。」 など、子供と一緒に焼く以外を一緒にやります。

 他にも「ぼく、だんごむし」を読んで実際にだんごむしを飼ってみたり、「ハンバーグハンバーグ」を読みながら一緒に作ってみたり。

5.決まった時間に読み聞かせ

 一人遊びをしながら絵本を眺めて、頭の中に入っている文をなぞって暗唱していることはよくあります。が、まだ字を読めるわけではないので、それは気まぐれな1人遊び。毎日同じタイミングで読むことを習慣化すると、それが当たり前になり読む側もだいたいこのくらいというのがやりやすくなります。この毎日同じタイミングで読むときは時間で切って良いと思います。30分で読めるだけ、とか。うちは「寝る前に5冊以上」が定着していて、最近だと多いときは10〜15冊くらいですね。所要時間30〜1時間半くらいです。

保育士さんの記事はこちら

親も良い効果がある

 読み聞かせをしていると子供に対する効果(成長)にばかり目がいきませんか?読み聞かせの効果は読んでいる側にも大きな効果があるそうです。私は実際に体感できました。それは以下の4つ。

  • 穏やかな心理状態になる
  • 絵本を通して追体験できる世界
  • 音読することで脳が活性化される
  • 絵本から知識を得る

 特に1つ目は大きいです。子供に対してイライラしているときでも、絵本を読んでいると落ち着いてきます。読んでいる親も絵本の世界に入り込んでいることが多いです。我が家は寝る前の読み聞かせなので、寝る前に親子でリラックスして眠りに入ることができるのは良いことかなと思います。読み終わって「寝ようね、おやすみ」といって子供をヨシヨシしながら添い寝すると私自身もすんなり眠れます。私自身が寝る前にスマホを見たりしない時間が強制的に生まれるのもポジティブな効果かなと思います。

息子に見られた効果

 親の贔屓目もあると思うのですが、息子の能力はよく一緒に遊ぶ同級生(月齢1ヶ月差)と比較して次のことが見られます。

  • 言葉の覚えが早かった
  • 妄想力(想像力)が高い
  • 親の会話がほぼわかる

 言葉の覚えがすごく早かったですね。1歳台でも結構喋っていて、2歳ごろには話が通じるほど喋っていました。この前の3歳児健診でも受け答えがしっかりしていて、おしゃべりがとても上手と言われました。3歳となった今では、言葉がわかる分だけ親子ゲンカにもなります、笑。そして、想像力もかなりあると思います。「どうして〇〇は××なの?」とか「〇〇は何から生まれたの?」という質問が好きです。

落ち着きはない

 絵本が好きだと落ち着いた子になるんじゃないか、と思ったこともありました。でも、うちの子には今の所そういった効果は見られません。スーパーで床に転げたり、病院の待合室で飛び跳ねたりするくらいにはやんちゃです、汗。

読み聞かせの最終目標

 私は絵本をたくさん読み聞かせて息子を「趣味・読書」のタイプにしたいとは思っていません。(私自身がそれほど文学的な名作集などは読まないタイプなので。ラノベやファンタジーはしょっちゅう読んでますけどね。そもそも読書は趣味ですからね。)
 それよりも学習のベースを作ってあげたいと思っています。絵本をたくさん読んだのに学力はイマイチという話は聞くけれど、絵本はほぼ読まなかったけれど高学歴とはあまり聞かないですよね。
 たくさん読み聞かせるご家庭のほとんどが国語の学力を養うことを目的にしていると思います。でも、学校の成績は絵本だけでは伸びないように思います。佐藤ママやその他、賢い子を見ていると、絵本だけではなく生活全般が知的活動になっていると思うからです。(親がテレビを見ない、リビングでは親も読書をしている、家族で聞く音楽はクラシック、親子の趣味は天体観測など)
 息子の国語の成績はまだ分かりません。これから小学校に入って教科書を読んで考えるという「勉強」が始まります。それまでに、絵本を読んで想像をめぐらせ、実生活と結びつける、という行為を繰り返して欲しいなと思います。

一般家庭で3歳までに読み聞かせ1万冊は本当に可能なのか?
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